「気化酒」ってご存知ですか?
だいたいの方が「気化酒ってなんじゃい?」 となるのではと思いますが、実は当店でも楽しむことができます。
台湾の「Nature Gift」という会社が開発した専用の器具「 AIRPHOLIC」(エアフォリック)を使って楽しむ「全く新しいお酒の楽しみ方」、それが気化酒です。
台湾ではすでに一般発売されており、 海外ではなかなかの話題になっているそう。
それが2018年2月頃の話。
クラウドファウンディングでは、目標金額の6倍にもなる出資を集めたそうです!
そして2018年の6月20日、ついに手元に届きました!
気化酒とは何なのか?味わいや酔い方の違いは?
などなど、 体験レポートと合わせてご紹介させて頂きたいと思います!
気化酒とは?
まず「気化酒」とはなんなのか?
お酒を気化させてその煙を吸う。。
なんだか怪しい感じすらしますね笑
仕組みは至ってシンプルです。
「炙り」とか「吸う」とかなんだか怪しげなワードが並びますが、いたって健全、合法なお酒の楽しみかたです。
気化したお酒は驚きの口当たりと凝縮された濃厚な風味、 そして低カロリー、さらにはアルコールの分解も早いため二日酔いになりにくいと言われているそうです。
驚きなのは最後の一口から30分後にはアルコールの測定値は0になり、 車の運転も出来るということ!
ホンマかいな??
気化酒が生まれた経緯
開発元の「Nature Gift」は台湾の会社で、 食品化学と栄養科学分野の科学者チームによる科学に裏付けられた サービスを世界に提供する食品工業企業とのことです。
ある日エタノールを使って柑橘類の皮から香気成分を取り出す実験 をしていたところ、 蒸留器の内側に細かいアルコールのミストが凝集し、 強い芳香を放っていたのを発見。

ちなみにロウソクは別売りで、 今回は近所のホームセンターで購入したティーライトキャンドルを 使用。
キャンドルはネットでも簡単に手に入ります。
実際に体験してみた
前置きはこれくらいにして、
今回試してみたのは、「ウィスキー」「 ブランデー」「ジン」「ウォッカ」「ラム」「テキーラ」の蒸留酒の基本となる6種類。
まずはウィスキーから!
ウィスキー
チョイスしたウィスキーは「ザ・ グレンリベット12年」。
「 すべてのシングルモルトの父」 とも言われる偉大なウィスキーはフルーティーで飲みやすく、 個人的にはリンゴのような香りが特徴的だと思います。

まずはロウソクを専用台に入れ、 火をつけてから専用台の上にガラスボールを置き、 漏斗を使って酒を注ぎます。
ガラスボールはコロコロと転がり安定しないので、 先に酒を注いでしまうと火をつけるときにボールを置く場所がなく てアタフタしそう。
酒を注いだら約40秒待ちます。 だんだんとガラスボールの内側に細かい水滴がついてきました。 いい香りも漂ってきています。

そして吸います。

最初、加減がわからずに一気に吸い込むとアルコールの刺激が喉にきて咳き込んでしまいました。
ですが液体がその後に食道を焼くように降りていくのに対し、 気化酒は喉の奥でその刺激が消えていきます。
改めて優しくゆっくりと吸うと、芳醇でフルーティー、グレンリベットの特徴でもあるリンゴのような香りがより豊かに感じられます。
時間をおいて少しクラクラするような酩酊感を感じましたが、 具合が悪くなるような感じではなくフワフワと心地よく感じます。
ここで気化する前のウィスキーをそのまま飲んでみました。
「うん、コレ楽しくて美味い! !!」
ブランデー

続いてブランデーを。
使ったのは「カミュ VSOP」
当店ではカクテルのベースなどに使う比較的安価なブランデーです 。
気化中から濃厚なブランデーの香りが漂ってきます。
早速味わってみると、 とても濃厚な香りが口と鼻に広がっていきます。
気化した成分はサウナに入ったときのような重さを感じる気体とで も言いましょうか。。
気化したブランデーは華やかでフルーティー。 女性にもおすすめできそうな高貴な味わいでした。
ジン

個人的に楽しみなのがジン。
様々な植物で香りつけされたジンが、 気化することによりどのように変化するのかが楽しみです。
47種類の植物を使って香りつけされる、 華やかで複雑な風味が特徴のドイツのジンです。
気化した「モンキー47」は非常に華やかで、今までで一番の存在感!
最初の口当たりに甘さを強く感じ、吸い込む気化酒はまったりとした濃厚な舌触りです。 気体なのにしっかりとその存在感が口の中に残ります。
爽やかで華やか、 しっかりとした存在感はまるで水タバコのようです。
お酒のテイスティングをする時、 口に含んだ後に鼻から息を吐くことでその香りや風味を強く味わう 事ができる「鼻抜け」というのがありますが、 あれをもっと強力にした感じとでも言いましょうか。。
これは相当長い時間楽しめそうです。
ここまでに試した気化酒すべてに当てはまるのですが、 最初のイメージではもっと強烈なモノを想像していました。
最初こそ強く吸い込みすぎて咳き込んでしまいましたが、全体的に非常に繊細で優しく、 心地よい味わいです。
酔い方もまろやかで気持ちよく酔えます。
ウォッカ

続いてはウォッカです。
無味無臭のお酒が全く違った鋭い味わいに変化し、魅力的なパンの甘い味わいを持つ
とのこと。
使用したのは「フェア キヌアウォッカ」
フェアトレードで取引された原料をもとに優れた蒸留酒を生み出す フランスの「フェア」が作った、スーパーフード「キヌア」 を原料にしたウォッカです。
確かに甘く華やかな口当たりで、 舌触りは先ほどのジンよりもまろやか。
そして今までで1番液体との違いを感じます。全体の風味にブーストがかかった感じです。
シンプルゆえにその香味がはっきりとわかりそうです。
ちなみに今までで1番の好みがこのウォッカでした。
気化酒ウォッカ、おすすめです!
ラム
次はラムです。
選んだのは「ロンサカパ センテナリオ23」
グアテマラ産の、 甘さが効いた美味しいラムです。
説明書のおすすめにはラム酒が入っていませんでしたが、実際のところ どうなのでしょうか??

注ぐときからすでに香り高い銘酒です。 気化酒にするとどうなるのか、期待が高まります。
口に含むと思っていたよりもドライな味わい。
個人的には飲む方が好み。
ですが、これはこの銘柄だからなのかもしれません。 ラム好きの僕としては、違うラムも改めて試してみたいところ。
しかし通常であればあまり甘さを感じないウォッカは甘さを感じ、 甘いラムは比較的ドライな風味へと変化する。
このまったく予想が付かない変化が非常に面白いです。これも楽しみ方のひとつと言えそうです。
酔いは変わらずちょうどよく、心地いい感じです。
テキーラ
最後はテキーラです。
選んだのは「エレンシア・ デ・プラタ アネホ」
まろやかで飲みやすいテキーラです。 テキーラ特有のアガベの香りがどう変化するのでしょうか??
気化したテキーラは、テキーラ特有の刺激が少なく非常にまろやか!
使用したテキーラ自体がまろやかなモノではありますが、 それがよりまろやかに変化しました!
体験してみて

約1時間半をかけて6種類のお酒を試してみましたが、 どれも予想がつかない初めての体験だったので非常に楽しい経験と なりました!
どう変化していくかは、各種のお酒それぞれ銘柄によって全く異なるのではないかと思いま す。
新しいお酒の楽しみ方として、 かなり広がりが期待できそうな体験でした。
肝心の酔い方ですが、1時間半で蒸留酒を6杯というのはなかなかの酒量ではないかと思います。
心地よい刺激や感覚はありますが、 気持ち悪くなるようなことはありませんでした。
「 最後に口をつけてから30分後にはアルコール測定値が0になる」
という話ですが、 確かに30分後くらいには綺麗さっぱりというわけではありません が、酔いの感覚はほとんど薄れていました。
車の運転も出来そうな気がしますが、僕は心配なので辞めておきます。
おすすめもしません。
ですが、 確かに酔いの感覚は抜けます。 これに関しては個人差もあるような気がします。
気化酒を試す場合は、くれぐれもお気を付け下さい。
まとめ
気化酒をレポートしてみました。
気化酒は確かに面白い体験ができます。
ですが、ひとつのお酒の楽しみ方としては非常に面白いです。
お酒の席でのネタにもなりますし、 バーで飲む時なんかに1~ 2杯気化酒を挟んでもいいかもしれません。 もちろん最初から最後まで気化酒というのもアリでしょう。
味わったことのない新感覚はお酒好きならば1度は体験することを おすすめします。
お酒の楽しみ方は色々あっていいモノですし、 この気化酒によって普段蒸留酒を飲まないという方にも蒸留酒が広 まるきっかけになるのであれば面白いですね。
とにかく体験したことのない未知の感覚でした!
気化酒のための専用アイテム「エアフォリック」を見かけた際には是非お試しを!!
ちなみにウチに来ていただければ、いつでも楽しんで頂けます。
「例のヤバイやつある??」
みたいな注文をしていただけるとより一層ヤバさがでて楽しめるかと思います笑
コメントを残す