今年中にかければいいなーなんてなことを言いましたが、なんかやる気あるのでパパッとやってます笑
前回の記事の最後にも書きましたが、先日パソコンのブックマークを整理していたらフォルダの奥底でアメブロの管理画面のリンクを発見したんですよ。
まったく覚えてなかったんですが、開いてみると「あーーー!こんなん書いてたー!!」と記憶が戻ってきました。
5年前にラム酒の水先案内人こと「ラム・コンシェルジュ」の資格を取った際に、ラムのテイスティングを記録するべく立ち上げていたブログがあったんです。
たった4本の記録しか残っていなかったんですが、なかなか面白かったのでココに記事毎引っ越すことにします。これを機にラムに限らずいろいろなお酒のテイスティングの記録も残せていけたらなと。
とりあえず残っていた4本の記録をそのまま書いていきます!
まずはレアモノ、ガイアナ共和国のポートモラント蒸留所の1本から!
ムーンインポート ポートモーラント1976 32年
先日、念願のラム・コンシェルジュの資格を取ることができた。
そこで、飲んだラムの記録やティスティング・ノートなどを記録しておきたいなと思い、つらつらと書いてみようかと思う。
誰に伝えるでもなく、なんとなく見る人がいるなら、まあそれはそれでいいか。って感じなので、かなり主観的になる予定。
情報も正確とは限りません。よろしくどうぞ。
一発目なので、最初はレアものを。
「ムーン インポート ラ・ファンチュール・デル ‘800 ポート モーラント 1976」
イタリアのカリスマボトラー「ムーンインポート」のボトリング。
1976年蒸留の2008年ボトリングだから、32年熟成。
アルコール度数は60・8℃
「1800年代の女性たち」というシリーズで、全部で6種類のボトルが発売されたそうな。
そのうち5本はモルトで、ラムはこの1本だけ。
ボトリング総数はラベルには書いてないから詳しくはわからないけど、No.112と書いてある。
これはもう手に入れるのは難しいんじゃないかな。
ウチにはあるけどね。
No.112以外の情報は蒸留年とボトリング年、そしてBOTTLED IN SCOTLANDと書いてある。
つまりスコットランドでボトリングしたということ。
ムーンインポートはイタリアのボトラーだけど、ボトリングはスコットランド?
イタリアで熟成したモノをスコットランドでボトリングした、ってこれは考えにくいか。
蒸留所のあるガイアナで熟成していた樽をイタリアのボトラーであるムーンインポートが選び、スコットランドでボトリングしたのか。
その辺は謎。
ボトラーもいろいろで、自社の熟成庫を持っているところもあれば、樽を選んでボトリングするだけというのもあるそうな。
「スコットランド以外のボトラーズには熟成庫や瓶詰めの設備を持たず、樽だけを選んでそのまま熟成庫に預け,製品化を依頼するケースも多い。」
という情報もあった。
なんかこれっぽいけど、ムーンインポートはどうなんだろう?
ムーンインポートにはカリスマと称される「モンジャルティーノ」さんという人がいるそうだ。
そのモンジャルティーノさんは「丁寧で誠実な原酒の選定に定評がある」とのこと。
そしてカリスマの技というヴァッティングの技術が評価を高めているそう。
うーん。。
なんでこんなことが気になるかと言うと、どこで熟成したのかということはラムにとって結構大事だからだ。
ガイアナは南米にある国。
ブラジルの上に位置している。
スコットランドに比べると、もう断然に暑い。
ついでに治安もめっちゃ悪いそうだ。
中南米やカリブ海の島々での樽熟は、スコットランドの2倍から3倍にもなると言われているそうだ。
なんせ樽の中で年に8~10%も揮発してしまうらしい。
いわゆるエンジェルズシェア、天使の分け前ってやつだ。
スコットランドではこれが2~3%。
南米の天使はアル中かな笑
さすがにこんなとこに32年も置いといたら全部なくなっちゃうんじゃないの?
ってことで、イタリアのボトラー「ムーンインポート」のカリスマ「モンジャルティーノさん」丁寧に選んだ樽をスコットランドの熟成庫に運んで熟成し、製品化したものと推測しておこう。
、、、でもムーンインポートの創業は1980年なんだよな。
かなり初期に買い付けた樽なのか、ある程度経ってからスコットランドに運んだのか。
その辺はやっぱり謎だ。
さて、前置きがだいぶ長くなったけど肝心のラムについて。
このラムは、南米のガイアナ共和国にあるデメララ・ディスティラリーズのダイアモンド蒸留所にあるポートモーラント蒸留器で蒸留されたものだ。
ラムに少し詳しい方は「ん?」と思うかもしれない。
ポートモーラントは蒸留所の名前だろ?と。
僕もずっとそう思っていたのだが、それはどうやら違うらしい。
デメララというのはよく聞く名前だが、これは川の名前。
その昔、デメララ川の近くにはラムの蒸留所が多くあったそうな。
いわゆるラムの名産地で、モルトでいう「スペイサイド」みたいなものだ。
デメララって書いときゃ間違いないって感じだったらしい。
だが様々な事情により、そのほとんどが閉鎖。
残ったのはこのダイヤモンド蒸留所のみ。
唯一残ったこの蒸留所には、閉鎖してしまった蒸留所の蒸留器が持ち込まれた。
単式で木製の蒸留器「ポートモーラント」
同じく単式、木製の「ヴェルサイユ」
木製の連続式蒸留器「エンモア」
ステンレス製連続式の「コフィー」
ヒーロー総集結!って感じ笑
ヴェルサイユやエンモアはたまに見かける名前なんだけど、ずっと蒸留所の名前だと思っていた。。
いや、蒸留所の名前ではあるんだろうけど、蒸留所自体はもうないのだ。
てか、酒屋のサイトにもポートモーラント蒸留所のラムとか書いてあった気がするけどなー。
ガイアナは治安が悪いらしく、蒸留所見学に行くのも命がけなんだそうだ。
正確な情報は日本まではなかなか届かないのかもしれない。
ちなみにこの情報は命がけでガイアナ現地に行った方から聞いたので間違いはない。
ご本人も驚いたそうだ。
ちなみにどれが最初からダイヤモンド蒸留所にあった蒸留器なのかは聞いてない。
今度聞こう。
ということで、このラムはガイアナの「デメララ・ディスティラリーズ」という会社が所有する「ダイヤモンド蒸留所」の「ポートモーラント蒸留器」で蒸留されたラムだということになる。
つまりは単式蒸留。
ガイアナはイギリス領だったので、ウィスキーの酒造方法に影響をうけている。
ガイアナの特徴でもある重めでドライなラムなのではいうイメージを持ちつつ、いざテイスティング。
テイスティング
まず驚くのはその色。
とても美しい赤みがかった色だ。こんな色のラムは見たことがない。
最初のアタックはやはり60℃もあるアルコール感。
しかしその奥になんとも言えない甘美な甘さを感じる。
紹興酒のような、濃い香り。
ドライレーズン。
そして爽やかな草っぽさというかハーブな感じ。
薬草の温泉?子供の頃家族でよく行った健康ランドの薬湯の香りがする笑
そしてガイアナ特有のどっしり感。
とにかく濃い。
時間がたつとアルコール感が弱まり、ハーブのような香りと甘さが際立つ。
口に含むととても厚みのある口当たり。
アルコールの心地よい刺激とかすかにアンズのようなドライフルーツ。
しっかりとしたモラセスの感じと、焦がした砂糖のような甘みと苦み。
苦みが強いかな。
輸入元のコメントにはリコリスやお香とある。
なんとも言えない独特の風味がある。
日本には馴染みがない風味だ。
やはりドライで重めな1杯だった。
32年経っても丸くはなりきれない、酸いも甘いもいろいろ知ってそうな苦み走ったいい男。
いや、女か。。
ラベルの女性からは連想しづらい男らしい1杯だった。
1杯2200円也。
こんな感じで
5年前に書いた文章です。笑
懐かしいけど、なんか改めて見るとこっぱずかしいですね。。
まだ3つ記事が残っているので、引き続き引っ越ししてきまーす!
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